顧問契約をご検討の方へ

 大きな企業には法務部があり、企業の様々な法律問題を日常的に処理しています。例えば、契約の締結に当たっては、担当部署が行おうとしている取引内容を踏まえて、法務部がこれに相応しい契約となるよう契約書の内容を審査します。また、必要に応じて、法務部が担当部署と協力して契約書を作成します。

 

 更に、取引先が約定の期限までに代金を支払わないというようなトラブルが発生したときには、督促状の作成などについて、法務部が適切なアドバイスをします。

 

 しかし、中小の企業においては、法務部を設けることは容易なことではありません。これは、法律問題を専門的に処理することができる法的知識と経験をもった人材の確保が困難であるというだけでなく、そうした専門性のある人材を配置するために要するコストの問題もあるからです。

 

 顧問弁護士は、依頼企業と日常的に接することを通じて当該企業の業務内容はもとより個性や企業文化を把握していますから、通り一遍の法的アドバイスではなく、当該企業の視点に立った親身なアドバイスが可能です。

 

 弁護士というとまだまだ世間では敷居が高い存在として認識されていますが、実は、顧問弁護士は、社外の存在でありながら、いわば社内の法務部の社員のごとく、いつでも、どんなことでも相談することができる存在なのです。一見すると法律問題とは無関係と思われる事柄であったり、こんな些細なことでも聞いて良いのかと躊躇されるような内容であっても、顧問弁護士であれば、気軽に相談することができます。

 

 以下に、具体的な顧問弁護士の活用方法を記載します。

1 予防法務としての活用

契約書、利用規約、就業規則その他書類を法的視点からチェック

 

 蜜月の関係で始まった取引であっても、取引先との間でトラブルが生じることはよくあることです。
 こんなはずではなかったと先々後悔しないよう、平時から紛争を予防するための対策を講じておくことが必要です。
 そのために、取引の実態に則して、契約書や利用規約などの重要書類について、依頼企業をよく知る顧問弁護士による専門的なチェックを受けることは重要です。

 

 あるいは、社員との労働問題が生じさせないためには、企業の実態に則した適切な就業規則を作成し、常日頃から継続的かつ適切に労務管理を行うことが重要ですが、顧問弁護士は就業規則の作成はもとより、個々の具体的な労務管理に関して、その都度、依頼企業に最適なアドバイスを行います。

 

 また、法律改正や重要判例に関する最新の情報を、依頼企業の立場を踏まえた注意点なども指摘しながら、わかりやすくお伝えします。

2 迅速な対応

 弁護士は、同時並行的に多数の案件を処理しており、スケジュールも詰まっているのが通常です。そうした中でも、法律顧問契約を締結している依頼企業からの相談であれば、顧問弁護士は、時間を捻出して、電話、メールを含め、適宜の方法により迅速に相談に応じて案件を処理します。
 顧問弁護士であれば、相談したいのに弁護士が忙しすぎて相談ができないということはありません。

3 社会的信用の向上

 取引相手との交渉においては、契約書の条文の解釈や法的責任の有無などに関して見解に相違が生じることが少なくありません。

 

 そうしたときに、顧問弁護士がいる企業であれば、「当社の顧問弁護士の見解によれば、これこれである。」という理論武装をもって、相手方に対して説得的な意見を述べることにより交渉を有利に進めることが可能となります。

 

 また、顧問弁護士がいる企業であることを対外的に示すことにより、法律の専門家によるチェックを受けている企業であるとして社会的信用を得ることができます。

4 紛争解決のための活用

 取引先が売掛金を支払わないといった場合には、書面をもって支払を催告(督促)しますが、企業名の催告書(督促状)は、たとい内容証明郵便で発送したとしても、残念ながら、必ずしも大きな効果が期待できるわけではありません。

 

 他方、弁護士が内容証明郵便をもって支払を催告した場合、相手方は、支払に応じないときには、次は法的手続がとられることを想定しますから、無視をしずらい状況に置かれます。

 

 同じく支払を催告する書面であっても、顧問弁護士がいる企業は、こうした効果的な書面の発送を簡単に依頼することができ、債権回収の実効性が高まります。

 

 また、訴訟を起こされたとき又は訴訟を起こすときにも、顧問弁護士がいる企業は、いちいち業務の内容について詳しく説明しなくても、顧問弁護士はあらかじめ依頼企業の業務の内容を熟知していますから、企業の実態に応じた、きめの細かな対応を受けることができます。

5 顧問先業種

 当法律事務所は、様々な会社様から顧問のご依頼をいただいておりますが、主な顧問先の業種は以下のとおりです。なお、現在及び過去の顧問先を含みます。

 

情報通信関連事業
電気通信関連事業
建築・不動産関連事業
金融事業
運送・物流事業
インターネット通信販売・宅配事業
広報・広告代理店事業
書籍出版事業
WEB制作事業
電話帳・テレマーケティング事業
産業機械の設計・製作事業
自動車部品の金型・溶接設備販売事業
気象・地震・防災等の情報提供・活用コンサルティング事業
技術者・労働者派遣事業
事業所運営・ビジネス支援事業
研修・セミナー事業
公益法人(医療、社会福祉、監査など)

 

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